数弱の数学

主に大学生への数学を解説するサイトです。ただし筆者は数学ができません。

結合則を満たさない演算

群の定義

集合 G とその上の二項演算 μ: G × → G の組 (G, μ) がであるとは、以下の3つの条件を満たすことを言います。

1.単位元の存在

2.逆元の存在

3.結合則


通常の積や和などの演算ばかり考えていると、3.結合則をチェックする必要感じなくなる気しません?

単位元と逆元は存在するが、結合則が成り立たない集合と演算の例を紹介します。



ここで、

\mu(a,b)=|a-b|


とします。このとき(\mathbb{N},\mu)は、単位元( 0 )と、逆元の存在(a=bとしてやれば良い)は分かりますが、結合則は成り立ちません。


例 : a=1,b=2,c=3

\mu(\mu(a,b),c)=||1-2|-3|=2

ですが、

\mu(a,\mu(b,c))=|1-|2-3||=0

となり、両者は一致しません。